留学コンシェルジュ エピソード

ある時、「知人の息子さんがニュージーランドにワーホリで行ってるのだけど、
日本人ばかりと一緒にいて半年経つのに全く英語が上達しなくて悩んでいる」
とご相談がありました。

聞けば大手の留学エージェントさんからの派遣でニュージーランドへワーホリへ
行ったのですが、事前の手続きのみで何のサポートもないとの事。
ご本人としては不安から言葉が通じて理解し合える日本人に頼ってしまっているのだが、
この状況を打破して残りの半分を何とか頑張りたい、
けれどどうしたら良いのかわからず困っているとの事でした。

既に他のエージェントさんの生徒さんであるため、
私が介入する事は躊躇しましたが、
サポートもなく困っている人を見捨てるわけにはいきません。

その方は日本の学校で英語教師をされていたのですが、
学校の英語の授業が変わる昨今、留学経験を積んでもっと
生徒に寄り添える教師になろうと一念発起し、
一旦退職してワーホリされたそう。ここで、実りがなければ
この決断が無駄になってしまう。

そう話す彼になんとか力になれたらとサポートすることにしました。

彼はニュージーランドとオーストラリアの両方のワーホリビザを
持っていたので、私の知人のいるオーストラリアの学校で
techar’s assistant の仕事をさせていただくことにしました。
日本で教師だった彼はここでの経験がとても
貴重な経験となったのは言うまでもありません。

帰国後、無事教員採用試験に合格した彼は英語教師として活躍されています。

 

ある不登校の中学生のお話

時々、日本で学校に馴染めない、不登校気味のお子さんを持つ
親御さまからのご相談があります。
夏休みのオーストラリアプログラムは3週間ホームステイしながら
現地の学校に通うというものですが、
そのプログラムに参加させたいというご相談です。
中学生のお嬢様は学校に馴染めず、不登校気味で、
海外での体験で彼女が何か感じ変わることができれば、とのお考えでした。
もちろん私はそのお考えもありだと思いましたが、
何よりもご本人の気持ちや意思が大切なので面談をしました。

そしたら、彼女の方から「行ってみたい!」とおっしゃったのです。
私は、「3週間お母さんとや家族と離れて会えなくなるし、
困ったことがあっても乗り越えないといけないけど大丈夫?」
と確認しましたが、彼女は「大丈夫!」と答えました。

そしてオーストラリアでホームステイが始まりました。
ある日、彼女が体調が悪いらしく学校の保健室にいるとの連絡があり、
会いにいくとどうやら日本の学校の時のように不登校気味になっているようでした。
私は彼女に

「日本で約束したこと覚えてる?オーストラリアで何があっても頑張るって約束。
別に頑張らなくても良いけど、せっかくオーストラリアにいるんだから楽しまないと」

と言いました。彼女は少し考えていましたが、
ちょうどそこにホストファミリーが迎えに来て、
私も一緒にホストファミリーのお宅へ行きました。
なんと、ホストシスターも彼女を心配して学校を早退したとの事。
そのことを伝えると彼女はみるみる笑顔になりました。

その後、彼女は素敵なホストファミリーと過ごし、
楽オーストラリアで楽しい時間を過ごしました。
現地での彼女の写真をお母様に送ったところ、

「こんなに良い笑顔、初めて見た!」と喜んでおられました。

彼女は帰国後、不登校をなんとか乗り越え、今は大学生になりました。

留学コンシェルジュはいろんな人のいろんな事情に寄り添い、
その後の人生が変わるような留学サポーターなのですね。(続く)